こどもと家族の明るい未来に向けて
むつみ荘は、母子家庭のお母さんたちの声で生まれた「母子入所型」の児童福祉施設です。ひとり親のお母さんたちが「みんなで力を合わせて」をスローガンに働き、みんなで貯めた資金を使い、昭和57年4月に「母子寮むつみ荘」(後に母子生活支援施設むつみ荘と改称)は誕生しました。
むつみ荘での暮らしには、家庭、保育所、学校、仕事などの日々の生活に加えて、楽しい行事があります。職員が建物に常駐しており、相談しやすい環境となっています。また、一時保育、学童保育、学習支援などは、むつみ荘が直営する地域サービスとして、入所中だけでなく、退所後も利用することができます。
母子生活支援施設は、母子で暮らせる唯一の児童福祉施設です(児童福祉法第38条)。18歳未満の子どもとその子どもを養育する女性(母親)を保護し、自立のために生活を支援をするところです。退所後のサポートもあります。 全国母子生活支援施設協議会(外部リンク) |
利用等について
●戸田市在住の方へ
戸田市役所 親子健やか室 にご相談ください。
住所:戸田市大字上戸田5番地の6(福祉保健センター1F)
【戸田市ホームページ】ひとり親家庭への支援
https://www.city.toda.saitama.jp/soshiki/250/kodomokatei-hitorioya.html
●戸田市以外にお住いの方へ
お住いの自治体の子育て支援担当課にご相談ください。なお、福祉事務所は、都道府県及び市の福祉部(子育て相談の部署など)などに併設されることがあります。

むつみ荘の支援とは
理事長メッセージ
昭和57年の創設以来、私たちむつみ荘は、困難の中にいる多くの親子に出会ってまいりました。時代が変わっても、社会が抱える困難やその人の生きづらさはなくなりません。だからこそ、私たちの施設の第一の使命は、利用者の皆様に「安心と安全」を提供することにあります。
むつみ荘の支援の原点は、創設以来変わらぬ「利用者の声を聞き、意向を尊重する」という姿勢です。一人ひとりの背景と想いに寄り添い、「個々人の尊厳」を守り、「心と身体の健やかな成長」を支えること。それが、私たち専門職の日々の取り組みです。
お子さんとお母さんが、ここで安心して暮らし、やがて地域の中で、自立した生活を営んでいけるよう、退所後も見据えた生活支援を、チーム一丸となって、創意工夫してまいります。
母子生活支援施設むつみ荘 統括施設長 永塚博之
【法人理念】
「利用者の意向尊重」
「個人の尊厳保持」
「心身の健全育成」
【支援方針】
安心・安全な住環境の提供及び、利用者の最善の利益に配慮した支援サービスの提供、自立に向けた相談・サポートを行うこと。
【安全対策】
職員常駐 | 24時間365日 支援員が常駐しています。 |
防犯設備 | 電子錠、防犯カメラにて、安全を確保します。 |
夜間警備 | 警備会社を利用し、緊急サポート体制を整えています。 |
【生活について】
~「ただいま」「おかえり」の声でつながりあう日々の生活~

- 家族ごとに独立した居室で、プライバシーを守ります。
- お母さんは、生計の中心となり、子育てをします。
- お子さんは、近隣の保育園・学校・学童へ通います。
- いろいろな行事を通じて、みなさんと楽しく過ごします。
- 町会・母子寡婦福祉会との交流行事があります。
- 利用目的の達成を目指して、職員と一緒にとりくみます。
【生活にかかる費用】

- 賃貸住宅のような「家賃」は発生しません。
(収入によっては利用負担金がかかる場合があります) - 電気代・共益費・修繕積立等は、職員が集金します。
(家計管理希望の方は、預貯金をお預かりできます) - 水道代・ガス代・電話代等は、各自で支払ってください。
- 町会・母子寡婦福祉会の入会金が発生します。
- 食費・生活用品・衣料品などは、各自で管理します。
【サポートする職員】
母子支援員 | お母さんや幼児さんの担当。生活や子育てを相談できる他、諸手続きや関係機関との連絡などでお手伝いします。 |
少年指導員 | 就学以降の子どもの担当。遊びやおしゃべりで関わる他、宿題や勉強、家のことなどの相談もできます。 |
保育士 | 乳幼児の担当。お母さんのお仕事や用事のときに子どもを預かる他、子の育ちや子育てについて一緒に考えます。 |
心理士 | カウンセリングやプレイセラピーの担当。気持ちが楽になるよう、お話を聞たり、心理学を活かしてお手伝いします。 |
【設備】
母子遊戯室、地域交流室、保育室、心理室の他、ショートステイ室、相談室、学習室、静養室兼宿直室を完備。※トワイライトステイは保育室またはショートステイ室にて実施。
【よくある質問】
- 利用できるか、いつまでいられるか、どうやってわかりますか。
☆ こどもの最善の利益を保障するために利用する施設です。利用前に、こどもと母親に説明したうえで、母親と福祉事務所が契約することで、利用開始となります(強制的に入れられる場所ではありません)。
☆ 利用の可否や具体的な期間は、お住いの地域の子育て支援担当課(福祉事務所)の方にご相談ください。 - プライバシーは守られますか。
☆ お部屋は独立しており、職員が許可なく入ることはありません。
(ただし、大規模災害、警察、消防署等の緊急の場合を除く) - 仕事はどうすればよいですか。
☆ フルタイムで働いている方もいますし、療養中の方もいます。就労希望の場合は、ハローワーク、ふるさとハローワーク、マザーズハローワークなどをご紹介します。採用面接時は施設内保育を利用できます。 - 生活に決まりはありますか。
☆ あります。児童福祉施設ですので「こどもの最善の利益の保障」という観点からの「生活のきまり」があります。またもちろん、一般住宅同様、他世帯や近隣に迷惑をかける行為や法に触れる行為は厳禁です。詳しくは、福祉事務所やむつみ荘にお尋ねください。 - 保育園や学校には行けるの?
☆ いけます。お友だちを呼んで、一緒に遊べるお部屋もありますよ(みんなで遊んだり勉強するお部屋の名前は「みつばち」って言いますーー母子遊戯室の通称)。 - 先生たちは遊んでくれる? 宿題を教えてくれる?
☆ はい。保育園や学童クラブに行かないときや行事の時など、遊んだんリ、一緒に勉強したりしています。お話しもできますので、楽しいことでも、嫌だったことでも、なんでも聞かせてくださいね。 - 早く退所したいのですが、できますか。
☆ できます。利用期間は「こどもの最善の利益の保障」を一番に考えて決めたものです。利用目的を早期に達成した場合は、早期退所が可能です。
【むつみ荘の行事】(参考)

4・5・6月
- 卒業進級を祝う会
- 健康診断
- 誕生日会
- 母の日(プレゼント作り)

7・8・9月
- 七夕飾り
- 母親懇談会
- 夏休みの小学生行事(遠足等)
- 夏休みの中高生行事
- 親子ふれあい旅行
- 誕生日会

10・11・12月
- ハロウィン
- 健康診断
- 母親懇談会
- 県民の日行事
- クリスマス会
- 誕生日会
- 大掃除

1・2・3月
- もちつき大会
- 消防訓練
- 節分(豆まき)
- 母親懇談会
- 誕生日会
福祉事務所・関係機関の方へ
むつみ荘では、保育士・社会福祉士・公認心理師等の有資格者が、インケア・アフターケアだけでなく、地域の子育て世帯へのアウトリーチ・地域連携まで、ワンストップで対応します。
母子生活支援施設は、親子を分離せずに支援できる唯一の児童福祉施設です。こども家庭庁の目指す「こどもの権利擁護」、とくに「意見聴取」「アタッチメント形成」「パーマネンシー保障」を体現する子どものための施設であり、親子関係及びこどもを支える母親を支援する施設として、母子生活支援施設むつみ荘を活用ください。
【インケア・アフターケア体制】
むつみ荘では、地域での自立した生活を確実にするため、入所期間中に次のような支援を行う他、様々な社会資源や行政サービスとつながる支援を行うことで、切れ目のない支援を目指します。
- 全職員:各種相談、親子関係形成及び再構築支援、行事他
- 母子支援員:母親の養育支援、同行支援、就労支援、寄付品配布他
- 少年指導員:こどもの遊びや学習の支援、発達支援、生活指導他
- 保育士:施設内保育、補完保育、リフレッシュ保育他
- 心理士:カウンセリング、プレイセラピー他
- その他:宿直体制有。夜間機械警備有。特定妊婦等の対応実績有
なお、利用期間中の生活保護や訪問サービスについて、利用していない世帯も多数おりますが、こどもの最善の利益の保障を最優先した結果、申請を勧める場合があります。
- 生活保護の利用について
生活保護法と児童福祉法は、異なる目的を持つ法律であり、生活保護受給者が母子生活支援施設を利用すること、または施設利用者が必要に応じて生活保護を申請・受給することは、制度上問題ありません。 - 訪問介護や訪問看護の利用について
訪問介護と訪問看護は、介護保険法、障害者総合支援法、医療保険法等に基づくサービスで、母子生活支援施設の支援とは目的や内容が異なるため、施設利用者が必要に応じて申請・利用することができます。-
訪問介護:子や母に病気や障害による身体介護や家事援助が必要な場合、介護・障害福祉の専門家として、身体的ケアや家事労働を提供する地域サービス。地域の指定訪問介護事業所や指定居宅介護事業が実施。
-
訪問看護:子や母に慢性疾患へのケアや医療的ケア(胃ろう、インスリン注射など)が必要な場合、看護や医療の専門家(看護師等)として、医療処置、病状観察、服薬管理、および一部の身体介護を提供する地域サービス。地域の指定訪問看護ステーション等が実施。
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- 障害児支援サービスの利用について
障害児支援サービスは、障害者総合支援法に基づくサービスで、利用児の必要に応じて、申請・利用することができます。-
児童発達支援:未就学児(0歳~就学前)に障害や発達上の課題がある場合、療育、機能訓練、集団適応訓練等を提供する地域サービス。地域の指定児童発達支援事業所が実施。
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放課後等デイサービス:就学児(小学生~高校生)に障害や発達上の課題がある場合、療育、機能訓練、ソーシャルスキル訓練等を提供する地域サービス。地域の指定放課後等デイサービス事業所が実施。
-
【アウトリーチ・地域連携体制】
むつみ荘は、入所者も地域の方も利用できる子育て支援サービスを提供することで、地域のひとり親世帯や子育てに不安を感じる世帯にとってのセーフティネットの役割を担います。また、地域の様々な方の協力を得る形で、児童福祉についての地域からの理解を促進し、子どもが相談しやすい社会や子育てのしやすい社会の実現を目指します。
- 保育士:一時預かり保育室 「たんぽぽルーム」運営
- 全職員:ショートステイ(子育て短期支援事業)運営
- 少年指導員:トワイライトステイ(子育て短期支援事業)運営
- 少年指導員・心理士:むつみ学童クラブ(戸田市委託事業)運営
- 少年指導員・心理士:学習支援L-Cafe(戸田市委託事業)運営
- 母子支援員:食育支援「ママズクラブ」(寄付事業者連携)
- 母子支援員:施設内みんな食堂「ちちんぷいぷい」(商工会連携)
- 一部職員:食事補助クーポン券配布事業(地域連携型こども食堂)実施
- 一部職員:彩の国あんしんセーフティネット事業 相談員派遣
- 一部職員:戸田市母子寡婦福祉会 事務局
【支援者育成・講習開催】
むつみ荘では、積極的に後進の育成も行っています。
- 実習生の受入れ(保育士、社会福祉士、公認心理師)
- 講師派遣
概要
名 称 | 母子生活支援施設むつみ荘 (児童福祉施設) |
代表者 | 統括施設長 永塚博之(理事長) |
設 立 | 昭和57年4月 |
職員体制 | 施設長 母子支援員 少年指導員兼事務員 保育士 心理士 調理員等 嘱託医(非常勤) (基幹的職員・個別対応職員・特別生活指導員等含む) |
定 員 | 20世帯60名 |
建 物 | 鉄筋コンクリート 4階建 居室2K(20室) 保育室 母子遊戯室 学習室 相談室 心理室 ショートステイ室 地域交流室 |
規 模 | 敷地844㎡ 延床面積1604.52㎡ |
第三者評価 | 令和4度 母子生活支援施設むつみ荘(外部リンク) |
施設沿革
昭和29年8月 | 戸田町母子寡婦福祉会 戸田競艇場内にて売店経営 |
昭和57年1月 | 厚生大臣より、社会福祉法人むつみ会が認可される |
昭和57年4月 | 母子寮むつみ荘開所 |
平成10年4月 | 児童福祉法改正により、母子生活支援施設むつみ荘となる |
平成11年11月 | 広域入所促進事業を厚生省より承認される |
平成12年9月 | 居室5室と保育室を増築(定員20世帯となる) |
平成12年11月 | 短時間預かり保育事業を始める |
平成13年2月 | 戸田市の委託を受け、トワイライトステイ事業を始める |
平成15年8月 | サテライト型(小規模分園型)事業を開始 |
平成23年2月 | むつみ会複合施設建築開始 |
平成25年2月 | 母子生活支援施設むつみ荘 移転 |
平成26年4月 | 戸田市の委託を受け、ショートステイ事業を始める |
平成28年4月 |
むつみ学童クラブ開設(戸田市委託事業) |
令和4年5月 |
むつみ会公益事業として、食事補助クーポン券配布事業開始(後援:戸田市、戸田市社会福祉協議会、戸田市商工会、戸田ライオンズクラブ)。 |
令和7年8月 |
サテライト型(小規模分園型)事業を廃止 |
アクセス
社会福祉法人むつみ会 むつみ荘
電話048-445-6787
電車でお越しの方へ
JR埼京線「戸田駅」 徒歩8分
お車でお越しの方へ
学校区間のため、朝の車両通行には規制があります。
あらかじめご了承ください。